寺田真由美/ホテル勤務からイケてるトマト農家へ!
2014.11.26
かっこいい農家になってやろうと農家に嫁いで17年… 寺田真由美 (岐阜県高山市 株式会社寺田農園)
記者:「さっそくですが、就農された経緯を教えていただけますか?」
寺田:「主人と出会った時に、農業に嫁ぐことになったんです」
寺田さんの前職は、ホテル勤務。ご結婚されたのは21歳の時。
しかし、寺田さんのご両親は当時、
農業にあまりいいイメージを持っておらず結婚には反対されていたそうです。
しかし、ふたりの愛の力は強かった(?)…
そんな両親を見返すような、かっこいい農家になってやろう!(=イケてる農家になってやろう!)
と寺田さんは農家に嫁ぐ決心をされたそうです。
「とはいえ、朝が早かったり、
農家に対するネガティブなイメージはなかったですか?」といじわるな記者。
しかし、寺田さんのお答えは…
「同世代の子達と比べて早くに結婚して、それも農家に嫁いだら、 早くに老けこむのではないか、という心配はありました。でも・・・ できたら、そういうイメージを撤回できるような農業スタイルを築けたらいいなと、 常に自分に対して意識しながらやってきました」と、きっぱり!
疑り深い記者は、さらに…
記者:「でも、周りの子達が遊んでいるのを見て、うらやましく思ったことはないですか?」
寺田:「体力があったので、両方欲ばってやってた部分もあるし、
やっぱり夏、遊べないというのがあったかな。
でも自分の中では、区切りをつけて上手くやってこれたと思います」
気になるのが、夏遊べなかったという寺田さんが作っている農作物…それが、こちら。
そう、夏の定番野菜のトマト。
嫁いだ当時は、家族経営でトマトとメロンを作っていたそうですが、今はトマト一本。
4年前に会社を設立し、新たに加工所も作り、
トマトジュースも生産販売していらっしゃいます。そのジュースがこちら。
その名も「庄兵衛さん家のとまじゅう」(30年以上前から使っている屋号だそうです)。
写真左から、「桃太郎」、「フルティカ」、「ピッコラルージュ」という品種を使った、
それぞれの個性を活かしたジュースに仕上がっております。
ラベルのデザインもかっこいい…
17年間、「かっこいい農家」にこだわり、女性農業者を続けてきた寺田さん、
そんな寺田さんが農業をやっていて良かったなぁと思う時は、こんな時なんだそうです。
寺田:「販路が広がった時、そしてやっぱり、消費者の方から美味しかったよと応援してくれる声が届いた時ですね。
現場でトマトを育てている若い後輩たちの励みにもなるし。そんな応援の声を直接聞けるのが個人経営の醍醐味かなと思います」と…。
最後に、寺田さんからこれから女性農業者を目指す女子へのメッセージを頂きました。
寺田:「デザインがあって、それを作る人がいて、その出来上がった服を売る人がいる。
そうやって、一つの服が出来上がって消費者の手に届くのと同じように、
農業の生産物も流通できたら、本当にブランド化になるのではないかと思います。
畑にいるだけが農業ではないという感覚で、農業に参入してくれる人が増えたら、
もっと女性の魅力や女性の視点が活用できる農業ができると思うので、
そういう思いで参入してもらえると、とても心強いです」とのことでした。