川村夏恵/学者志望から一転!農業法人に就農した理由
2014.12.10
基本、“もんぺ”をはいています!
川村夏恵 (群馬県利根郡昭和村 有限会社 農園星ノ環)
実家が農家の川村さんは、
高校までは農業にまったく興味なく、どちらかというと・・・
嫌いだったんだとか。
将来は、農家以外の仕事・・・
例えば、サラリーマンになりたかったんだそうです。
その後、大学進学時に目標変更!
今度の目標は「学者になりたい!」と思い進学したとのこと。
そんな川村さんの現在がこちら・・・
はい。立派なかぶり物芸人さんに…いや、違いますね。
学者さんになるハズが…
一体、何が彼女に起こったのでしょうか・・・?
記者「そんな嫌いだった農業の道をどうして選ばれたんですか?」
川村「就職活動の際、仕事をするということを考えると農家がいいなと思ったんです」
仕事をするということを考えると農家???
川村「学者もそうだったんですが、仕事を選ぶ時に、
一生できる仕事…続けられる仕事をやりたいなと思っていたんです。
技能とか技を身につけて、定年も関係なく続けられる仕事って何だろうなぁ・・・って。
そうしたら、ウチって農家だし、農業って年齢関係なく続けられるしなぁと思っちゃたんです」
なるほど・・・。
そして大学卒業後、
川村さんが就職されたのがこちら・・・有限会社「農園星ノ環」!
いや~太陽がまぶしいぜ!
見ての通り、大規模農場でございます。
■大規模農業法人に就職した6つの理由
記者「なぜ、実家ではなく、大規模生産の現場に?」
以下、川村さんの大規模生産の現場に就農された6つの理由です。
① 大型トラクターに乗りたかった
② 農業生産法人の経営のやり方を知りたかった
③ 法人化して日が浅く“会社を作る”という経験ができると感じた
④
実家にそのまま入ると、実家の農業のやり方しか知ることが出来ないと感じた
⑤ 自分にしかできない、農業スタイルを確立したい
⑥
「農業+α」を見つけたいと思い、まず実家以外で農業を学びたいと思った
なるほど・・・。
記者「そういう想いで就農して5年、どうですか?」
川村「入社して2年目までは、基本の仕事のスピード感に慣れるのが大変でした。
中国人実習生やパートさんとのコミュニケーションの取り方にも悩みました。
ただ、日々どんなに大変でも“農業が好き”、“農業が私の一生の仕事”という想いは持ち続けられました。
周りに、同じ想いで仕事をする仲間がいることは、私の力になっています。
5年目の今は、収穫作業もやりつつ、イベント担当、栽培管理の補助など、任されることも多く、
会社を存続させる、発展させるということの楽しさ、難しさを経験中です」
大規模農場への就職を考えていらっしゃる方、参考になりましたでしょうか・・・
■就農して幸せだと思う5つの理由
記者「やはり日々の作業は大変ですか?」
川村「想像以上に大変でした。労働時間の長さと仕事量が・・・」
記者「具体的には?」
川村「忙しいピークの夏場は、朝3時半からスタート、
夕方畑から帰って事務作業(出荷管理など)、
それが終わるのが夜の7時(途中、休憩3時間アリ)頃です」
記者「確かに・・・大変そうですね。ちなみにお休みの日とかは?」
川村「近所の温泉でのんびり自分をメンテナンスしています。温泉はたくさんあるんで」
(おお!さすが温泉地群馬!)
川村「ですが、辛いと言うことより、やりがいの方が大きいですね」
やりがい・・・。
ということで…
川村さんが就農して幸せに思うこと5つ伺いました。
① モノが育つのを傍で見られること
② 美味しくご飯が食べられること
③ 朝日がまぶしい
④ 夕日に癒される
⑤ 季節の変化を全身で感じられる
記者「辛いことは?」
川村「町のコンビニに入店する時、作業着だと店員さんに嫌な顔をされることですかね・・・。
いつも靴を用意しておいて、長靴に履き替えてお店に入るようにしています」
(コレってひょっとして女性農業者あるある??)
記者「ちなみに作業着はどんな感じなんですか?」
川村「基本、もんぺをはいております」
記者「最近のオシャレな感じのですか・・・」
川村「久留米織りの丈夫な奴です。
昔の柄の方がオシャレだと思うので履いています。
夏場は着替える量がハンパなく、何回も洗濯するので洗っても丈夫ですぐ乾くモノ、
これが私的に作業着の条件なので、そうするともんぺがベストなんです」
(*お着替えタイムは、レタスの収穫の後(朝ご飯の前)。そしてお昼。さらに夕方、会社に帰る前の3回)
記者「このインタビューのお約束の質問なんですが、これから女性農業者を目指す女性の方々にメッセージを・・・」
川村「女性で農業をやろうと思う人は、私の友達にも多かったんですが、
ひとりで頑張らなきゃって子が多かったんですが、自分の力だけではなくて、
男の人だったり周りの人の力を借りる部分は絶対必要だと思うので、
あんまり頑張りすぎないのがいいのかなと・・・細く長くやるのがいいのかなと思います」
最後に・・・
最初の方で伺った川村さんの大規模生産の現場に就農された理由の⑥について。
記者「この+αって?」
川村「今はサラリーマンですけど、将来は農家になりたいと思っています。
お父さんとお母さんがいて、子供が2人。
“当たり前にあることの大切さに気づく”ということをコンセプトにした
“いえ”をつくりたいです。畑があって、笑顔の人がいる。
そこが私の“いえ”で、場所はどこでもOK!
なんかホッとするな~と感じる空間づくりをすることが、私の“+α”です。」
+αの夢実現に向けて
マイペースに頑張るスタンス…いいと思います!
いつか夢が実現したときは、新しいかぶり物を新調してください!
ちなみに、写真(↓)の藤色のもんぺは、
デザイナーのお友だちが生地から選んで作ってくれたものだそうです。