グループで考える効果を体感しよう!
2015.08.07
グループワークの上手な進め方6か条
8月22日(土)はフィールドワークとして…赤坂「アークヒルズ」という複合施設のカラヤン広場で開催されている『ヒルズマルシェ』に参加。実際にお店を出して、自分たちが作った農産品を消費者のみなさんに販売します。どうしたら買ってくれるのか? 事前に戦略を立ててマルシェ出店に臨みます。
そこで、7月講義では、ヒルズマルシェの出店に向けてのグループワークが行われました。
グループワークの上手な進め方は以下の通り。
1)テーマに意識を集中させる
2)相手の話に耳を傾けて受け入れる
3)自分の気付きや考えを率直に口に出す(*その際、書いて見える化して共有するとなお良し!)
4)メンバーの意見をつなぎ合わせてふくらませる
5)お互いにどんどん質問して、メンバーと一緒に考えを深める
6)平等に話をする
高橋先生によると、グループワークを上手に進めると「ひとりでは考えられない面白いことが生まれる」とのこと。積極的に意見交換をして行きましょう!
マーケティングの「4P」を知ろう!
消費者にとって、商品(今回の場合は農産品)の作り手が小規模でも大手でも同じこと。「分かってくれるはず」という思いだけでは足りないことも…! そこで、大手が「商品を生み出す過程」を知り、自分のモノにして強みにしていきたいところ。
「4つのPを決めることがマーケティングを決めること」と高橋先生は言います。いわゆるマーケティングの「4P」。では、具体的にそれぞれの「P」とは何か? 学んで行きましょう!
Product(商品)
メーカーはリサーチ、WEB調査、インタビュー調査などを重ね、商品の価値を上げています。商品の価値とは、品質・性能などの「基本機能」に加え、使いやすい、すぐ食べられるなどの「使用簡便性」。そこからさらに他社と差別化できるのが、「感覚的」「心理的」な要素。
ここで高橋先生が出した例えは「ロボット掃除機」。持っている受講生に聞くと「自分でやるのが面倒」、「便利」、「時短できる」といった意見に加え…「ペットのようでかわいい」といった声も。機能性だけでなく感覚的な「好き」も購入理由になっているようです。高橋先生のお友達も「疲れて帰った時にスイッチを入れると、一生懸命掃除している様子がかわいくて癒やされる」と言っているそうです。
なるほど、ヒット商品には基本機能だけではない「価値」があるんですね!
Price(価格)
価格を決める際には「消費者の記憶に残っている価格」が鍵になるとのこと。例えば、ハム・ソーセージなど日常的な食品は「398円じゃないと!」と具体的に覚えているのに対して、クリスマスチキンなどの「季節商品」や「ギフト」の場合…「だいたい2000円ぐらいかな~」とアバウト。その記憶から離れた価格だと消費者の目を引きません。それに加え、競合他社に対抗できる「安さ」や、「原価」をカバーできる利益・売上を考慮し、初めて価格が決まります。
「一度出した価格は変えにくい」という塾生の失敗談もありましたが、大手メーカーも価格決定には気を遣っているのですね。
Place(流通)
つまり売り場のこと。取り扱う商品に応じて、それぞれに適したチャネル(=流通経路)があります。例えば…細かい説明や顧客サービスができる「人系チャネル」。これは家電やブランド品など高額な商品向き。「店舗系チャネル」は商品を手にとって確認でき、店舗の魅力で集客できるのが強み。そして、品揃えが無制限の「通信系チャネル」では、時と場所を選ばず、探すのが大変な商品も見つかる……と。
なるほど、商品によって適した売り場が違う…納得です!
Promotion(広告)
ここで高橋先生が見せてくれたのは、店頭の購入動機を調査したグラフ。それによると、来店前から購入を決めていたのはたったの11%。つまり消費者のほとんどが店舗で決めているということなんですね!
プロモーションの大切さを知ったところで、この後は「店舗視察」というフィールドワークへ出発!
都内の販売店を視察しながら、どんな商品が、誰に向けて、どんなプロモーションで販売されているかを視察し、翌月に控えた「ヒルズマルシェ」の出店計画をさらにブラッシュアップというわけです。
自分と人を比べない!
今回も難しい講義ながら、受講生のみなさんは真剣そのもの。というのも…じつは、講義のはじめに、前回の宿題のレポートについて各講師から指導があったのです。中には「抽象的すぎる」「ただの研修のまとめ」など厳しいものも……。
そんななか、高橋先生からは事業家としての心構えとしてアドバイスがありました。
それは…「自分と人を比べない」ということ。高橋先生曰く、経営者・事業家は、自分の考えで突き進む人。経費や設備投資などを誰にも相談できない時や、すごく忙しい時でも「私は大丈夫!」と自分を信じて頑張らなければならならない局面も。そんな時のため、自分の能力を伸ばすことに集中してほしいという親心を感じます。
今後は塾生ひとりひとりの「気付き」をもとに、授業を組み直す計画もあるのだとか。講師陣と受講生のみなさんとの壮大なコラボレーション、今後も楽しみです!