年度計画にも事業の「可視化」が欠かせない!
2016.03.01
2月の育成塾レポートでは、記者が心密かに…“ミスター・スパルタ”と呼んでいる…脇坂先生の授業に密着しました! 今回の講義では年度計画を各自で仕上げて行くのですが…ここでも重要なのは問題の“可視化”です。
これまでの講義でも「経営を数字で表す」など、徹底して可視化の大切さを説いてきた脇坂先生。その可視化は、年度計画づくりにも役立つのです。今回のテーマは、「自分の事業の全体図を把握する」こと。
事業について家族や仲間と話すときに大切なのは「同じ前提で話すこと」。前提がズレていては、有益な話し合いはできません。それに、事業全体を俯瞰して「何のためにこの作業をしているのか」を自覚していないと、目の前の問題ばかりに忙殺されることになってしまいます…。
そのため、自社の状況を把握する事業のイメージ図は必須なのです…! ということで、まずは事業のイメージ図作成!
脇坂先生は「経営をする人は自社の状況を1枚の紙に書き出せなきゃダメ」と今回もビシっと指摘します。でも、スパルタに見えて面倒見が良いのが脇坂先生。「何から書けばいいのか分からない…」と自信をなくしそうな塾生のために、まずは「可視化」のプチ講義です!
紙とペンがあればできる! 自社事業のイメージ図
やり方はカンタン! 用意するものは紙とペンだけ。「誰か試しに書いて欲しい人は?」と聞く脇坂先生に、「ハイ!」「私も!」と塾生が殺到(笑)! まずは堀田さんの働く「夢想農園」をモデルに、即興でイメージ図を書いてくれました。
何をどれぐらい生産しているか、どこに販売しているかを聞きながら生産物と流通経路を書きだしたところで、それを担当する人員を書き込みます。そしてある程度出来上がったイメージ図を見て「問題があるとしたらどこ?」と脇坂先生。すると堀田さんは「水菜の生産に人出が足りない」とスラスラ。
このように紙に書くと、どの工程でどんな問題が起きているか把握しやすくなります。この売上に対してこの人員配置は多すぎるから、別の作業に回ってもらおうなど、解決策も見つかっていくハズ!
10人いれば10通りのイメージ図がある
書き方に決まりはありません。業務分担を軸に書いたり、利益ベースで書いたりと、まさに10人いれば10通りの書き方があるのです。塾生のみなさんも、それぞれのやり方でイメージ図を書き、脇坂先生にチェックしてもらっています。
脇坂先生はそれを見て、「これだと売り方は2つしかないね」「ここは半径2km以内の消費者分析が必要だね」「商品設計や売り場が変わってくるね」「だったら3カ年でこっちの事業に力を入れた方がいいんじゃない?」と細かくコメント。かなり踏み込んで受講生の悩みに向き合っています…!
また、問題がたくさん見えて不安になった塾生に対しては前向きになれる点を指摘。なるほど、イメージ図からは事業の問題も発見できますが、うまく行っている成果も読み取れるんですね!
そのあと一心不乱に目の前の紙に向かった受講生のみなさん。この作業を見ていて、ふと記者が思い出したのは子供時代、悩みを日記帳に書いてみると、意外とカンタンな解決策が浮かんだこと。
もちろん経営の悩みとは比べ物になりませんが、常にお仕事と向き合い頑張っている塾生のみなさんなら、悩みを紙に書き出して「可視化」すれば、既に解決策をお持ちなのかもしれません。
完成した事業イメージ図で、事業を盛り上げていってください!