第３期「女性農業次世代リーダー育成塾」開講！

平成２６年度に農林水産省補助事業として始まり今年で第３期となるこのカリキュラム。全国から３０人のみなさんが受講することになりました。今回も「自主自立した事業経営者＝自主自立した農業経営者」になるため10回の講義を受けていきます。

開講に先立ち、農林水産省の担当官から「地域の次世代のリーダーに」と激励の言葉がありました。その後おこなわれたオリエンテーションでは「事業の成功を再優先すること」と心構えが伝えられ、さっそく講義です。

■「事業モデルシート」で“見極め”をできるようになる

今年も講義の先頭に立たれるのは高橋澄子先生。まずは「事業モデルシート」の書き方についての解説です。入塾に際して塾生のみなさんが提出されたものを、「売れるか」「勝てるか」「儲かるか」を踏まえつつ「お客さんごとに」さらに詳細に書き込んでいきます。

「自分の事業に必要かどうか、その見極めができるようになってほしい」と高橋先生は言います。事業の全体像を俯瞰し、自分たちを客観的に見て、最終的には、「このお客さんのこの取引はどうしたらいいか」と気づくことが目的です。

今はまだ書き方がよく分からなくても大丈夫！　「何度も同じような話をして、少しずつ深く説明していきます」（高橋先生）ので、少しずつ理解していけるといいですね。また、「BtoBとBtoCはツボがぜんぜん違います」という高橋先生の言葉が気になった塾生も多いのでは？　この点も今後の講義で明らかになっていきます。

■ヒルズマルシェ出店に向け、グループ分け！

その後は、8月のヒルズマルシェ出店に向けてのグループ分けが発表されました。

Aチーム（遠藤政子さん、駒田有加さん、新屋裕子さん、末吉清子さん、吉田明子さん）

Bチーム（遠藤紀江さん、尾池美和さん、迫智子さん、隅美浦さん、寺田晴美さん）

Cチーム（五十里優美さん、佐藤美加さん、水野美香さん、三好三紀子さん、山下絵里さん）

Dチーム（岡本尚子さん、白木優さん、橋本友佳子さん、森岡千晶さん、森田真希さん）

Eチーム（伊藤由紀子さん、白木嘉代さん、平松真美さん、松岡みずほさん、山下希さん）

Fチーム（石川恵理子さん、江尻教子さん、柏村知世さん、小牧美樹さん、中川真紀さん）

「すべてがバラバラになるようにしています」とは、今年も高橋先生とタッグを組む、もうひとりの講師・脇坂真吏先生。脇坂先生の言う通り、各チームのメンバー構成を観てみると作っている農産物の品目や地域、年齢もすべてが違います。これは「いろんな人と一緒に協力する」ことを体感してもらう狙いがあります。

毎年恒例のフィールドワーク授業「ヒルズマルシェ」への出店は８月２０日（土）に決定！　準備や注意点、周辺の客層について説明もさっそく行われました。どんなお店になるのか、記者も楽しみです！

■丸の内、銀座でのフィールドワーク

このあとはさっそくグループ実習。ヒルズマルシェの出店グループで、丸の内と銀座へフィールドワークへ出かけます。エリアや商品によって客層や販売方法が違うことを学ぶことが目的。銀座には価格帯の高い商品も多いですが、目的にマッチングすれば人は買うのです。

調査するのは次の品目（カッコ内は比較する店舗）。

Aチーム：浴衣（UNIQLO銀座店、松屋銀座、伊勢由）

Bチーム：ネクタイ＜銀座＞（スーツカンパニー銀座本店、SHIPS銀座、ボッテガヴェネタ銀座店）

Cチーム：ネクタイ＜丸の内＞（メーカーズシャツ鎌倉、ビームスハウス丸の内、エルメス）

Dチーム：写真立て（muy mucho、ロフト有楽町店、和光）

Eチーム：食器（ニトリ　プランタン銀座店、GINZA Francfranc、ノリタケ・大倉陶園 銀座店）

Fチーム：腕時計（フライングタイガー　コペンハーゲン　プランタン銀座店、スウォッチ　ブティック銀座、天賞堂）

フィールドワークでは以下３つの視点から各店舗を分析します。（１）お客様は誰か （２）どんな商品か （３）どんな店舗・売り方か。その後、教室へ戻り各チームごとに発表してゆきます。

たとえばAチームが調査した浴衣については下記の通り。

・ユニクロ（客層：ファミリー向け・外国人含む／価格帯：手頃・セット販売）

・松屋銀座（客層：上品／価格帯：安すぎず・品質重視）

・伊勢由（客層：富裕層／価格帯：反物から作るオーダーメイド価格）

なるほど、同じ品目だからこそ、客層と価格帯の比較が把握しやすいですね！　他にも客の年齢、性別、人数や接客、店舗の清掃状況など、さまざまな気付きが発表され、中にはタクシー乗務員の方にまでリサーチ範囲を広げて調査したチームもあり、塾生の熱意が伝わります。

そんなこんなで第３期も初日から盛り沢山です！