FOODEX JAPAN 2025 / 第50回 国際食品・飲料展

バイヤーインタビュー President/CEO, Les Terroirs du Chef
Semat Boris 氏

Semat Boris氏
FOODEX JAPANに来場された理由は何ですか?

フランスに輸入できるプレミアム商品とディストリビューターを探すためです。

なぜ日本の食材を探していらっしゃいますか?

日本とフランスは、食に対する考え方が似ています。

我々と同じように日本人は食を大切にしています。
日本の食はクオリティが高く、味も良いです。
上質で洗練されたものが多くあり、そういった食材を探しています。

フランスには様々な伝統があり、日本もまた同じです。
例えば、何百年にも渡り代々酒造りをされている家族がいます。
我々も日本人も、伝統を尊重することを大切にしているところが似ています。

FTAも結ばれ、今後さらに両国にとって良いビジネスの発展に繋がることを望んでいます。

どのような日本の商材を探していますか?

主にB2B向けですが、B2Cの商材も探しています。
特にプレミアム商品を探しています。

神戸牛や和牛は高価格な競争市場ですが、まだヨーロッパでは広まっていない日本のお酒、焼酎、ウィスキー等、将来性があるものを探しています。

私が知らないレンドや新商品も探しています。

商材を選ぶ基準は何ですか?

様々なプロセスを重要視します。

商品をどうやって作っているのか、最終顧客は誰か、直接販売しているのか、食品の加工法、動物の飼育方法、動物を尊重しているか、品質クオリティの保ち方、独自性などです。

商材はどのように紹介していますか?

まだ日本のものを紹介できていませんが、他の商品と同じようにするつもりです。
シェフと仕事をしているので、商材をシェフに渡します。試作後、フィードバックを元に価格について検討します。

基本的には、生産者はもちろん、輸出業者、輸送業者、最終顧客など、その商材に関わる全ての人がどれだけの利益をあげられるかを考えます。
顧客がレストランの場合は、彼らの利益も考えます。
新商品導入の最終決定をするにはこれらの全てを考慮します。

日本のサプライヤーとのビジネスでの課題は何ですか?

いちばん大きな課題は言語です。
とても魅力的な商材を持っていて、日本語しか話せないというメーカーさんがたくさんいます。

もう一つの課題は通関です。
FTAのおかげで通関手続きに必要な仕事は減ってきていますが、やるべきことはまだたくさんあります。

FOODEXに改善してほしい点はありますか?

2つあります。
一つ目は輸出入を今すぐ行えるのか否かという区別をはっきりしてほしいということです。
例えばワインのエリアで、商社がいるのかいないのかが分かるように区分されているととても助かります。
海外とのビジネス体制ができていないメーカーが数多くいます。

もう一つは海外バイヤーのための通訳サービスがあればいいと思います。
FOODEXは非常に大規模かつインターナショナルであり、専門展示会であることが利点です。
ヨーロッパとアジアの展示会のなかでも上位に入るショーの一つだと思っています。

すでにブース訪問はされましたが?進捗はいかがですか?

初日から来ているので相当数のブースを訪問しました。
いまのところ好感触です。

ただ、やはり10-20分の商談をしてから海外への輸出体制が整っていないことがわかるととても残念です。
それでもポテンシャルの高いバイヤー、サプライヤー、ディストリビューターに出会えているので、とてもハッピーです。

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