FOODEX2018出展レポート
2018.03.20
育成塾から6人のメンバーが『FOODEX JAPAN 2018』(会期:3/6〜3/9)に出展しました。展示会の規模を問わず「出展自体が初めて」という方もいらっしゃいます。さっそく、各ブースをそれぞれ覗いてみましょう。
■全国流通を目指して
作田妙江さん(山口県光市光井 高村農園)
栽培品目:米
ふだんはマルシェに出店することが多いという作田さんは、「展示会」という場を意識して、普段とは違った見せ方を心がけました。パネルの大きさ、文字の大きさを考え、分かりやすいブース作りを重視。今後に繋がりそうな方と名刺交換ができたり、サンプルを送る約束を取り付けたとのこと。
「5年、10年先を見据え、利益を確保できるよう勉強したい」と育成塾に入った作田さん。
育成塾に入って気づいたことは、「お米って、もっと高い評価でいいんだ」ということ。その商品の価値は、買い手側が決めること。今後はBtoBでもBtoCでも、全国流通を目指しているそうです!
■加工品を揃えさらなる取引先との出会いを…
横山幸さん(高知県安芸市川北 ハッピーファーム有限会社)
栽培品目:ミニトマト
青果の収穫量が増える予定があるので、既存の取引先に加え、さらなる取引先を見つけたいと、FOODEX出展を決意。ジュースなどの加工品を揃え販路拡大を狙います。
10年前に栽培を始め、迷いながらここまで来たという横山さん。育成塾で学び「改善をきっちりやらないと!」と改めて思ったそう。これまでやってきた積み重ねにプラスして、育成塾で学んだことを生かしていきます!
■花屋のスキルを活かし“野菜アレンジメント”で勝負
鈴木彩さん(兵庫県姫路市夢前町 ファーマーズヤード)
栽培品目:ミニトマト、きゅうり、なす ほか年間約400品種
6年前、夫婦そろって新規就農者として農園を始めた鈴木さん。最初はご主人に任せっぱなしだったそうですが、自主的に動くようになり「経営を勉強して吸収したい」という思いが募り、育成塾に入りました。
昨年から始めた展示会への出展。今回のブースには「この6年の集大成を見せたい」という思いを込め、花屋で働いていたご主人が手がける野菜のアレンジメントをメインにディスプレイしました。3年間から始めたという野菜のアレンジは、飲食店や結婚式でのニーズが多いそう。フォトジェニックな仕上がりに、たくさんの人が立ち止まって写真を撮っていました。
■BtoBの割合を増やしたい!
善積峰子さん(長野県駒ヶ根市東伊那 善積農園)
栽培品目:リンゴ、米、大豆
もともとデザイン関係の仕事だった善積さん。初出展ということもあり「準備が間に合わないぐらいでした!」と、ブースづくりには苦労したそう。現状の取引は9割がBtoC。リンゴの木も育ってきて収穫量も増えるので、BtoBのお取引先を見つけたいと、初出展しました。
育成塾に入って学んだことは多いという善積さん。とくに「5S」にはすでに取り掛かっているそうで、来年以降の改善に役立てたいと意気込みます。
(*『5S』とは何か?こちらの記事をご参照ください↓
https://www.jma.or.jp/kagayaku-nj/news/report/article062.html
)
■バイヤーさんの反応を知りたい!
酒井笑子(高知県長岡郡大豊町 ラッキー農園)
栽培品目:有機生姜、有機ミニトマト、有機ブロッコリー
育成塾で学んで気づいたことは、糖度が低めで味が乗らない時期のトマトも、きちんと利益が出るように販売しなければならないということ。おいしい時期のトマトは自分で売れていたけれど、「おいしくなくはないけど、おいしい時期よりも糖度が低い」(酒井さん)というトマトをどうやって売るのかが、今後の課題です。
また、FOODEX出展に際しては、バイヤーさんがどういう反応をするのかも知りたかったそう。いつもやっているという“かぶりもの”も身につけ、呼び込んでいました。北海道からIターンし、夫婦で就農して6年という酒井さん。農園をもっと大きくしていくために、学びは続きます!
■会社のブランディングを意識
林田裕美さん(熊本県玉名市横島町 株式会社レッドアップ)
栽培品目:トマト、なす、もち米
農業を魅力的な仕事にしたいという思いが募り、育成塾に参加した林田さんは、結婚して就農し、もうすぐ20年。展示会にはよく出展するという林田さんのブースは、さすがにこなれた印象で、スタイリッシュ。
ブース作りで心がけたことは、人の目線の高さに合わせることと、「何を売りたいか」を明確にすること。なるべくBtoBでやっていきたいそうで、そんな思いも込められています。トマトの加工品に加え、生産している青果も並べ、レッドアップという会社のブランディングも意識しての出展です。
■出展しないメンバーも幕張メッセに集合!
出展しないメンバーは視察に加え、別室で「事業モデルの見直し&事業計画づくり」の講義を受講。事業モデルシートにさらに踏み込み、単年計画の詳細についてグループワークを実施しました。
単年ということで、さらに具体性が増したワークに、塾生のみなさんの表情も真剣!
その傍らでは、塾生と高橋先生が計画づくりについてさらに具体的に話し合っていました。
高橋先生いわく「みんな地に足の着いたリアリストになってきた」という塾生のみなさん。経営者としての学びの集大成に向けて、ラストスパートです!