人脈を広げる活動の1つとして、会員交流フォーラムに参加し、他社との人脈を気づいていこうと、JMA会員制度を考えたのがきっかけです。
サンネット株式会社 取締役 企画総務部長 片岡秀文様
サンネット(http://www.sunnet.co.jp/index.php)は、1969年に受託で計算処理を行う会社として設立されました。その後、世の中のコンピュータの広がりとともに情報システム開発に携わる事業を展開し、現在ではお客さまの情報システム戦略に基づくコンサルティングやシステムの要求分析、設計から開発、運用支援およびサポート、さらにはクラウドでの情報システムサービスの提供と事業領域を大きく広げ活動しています。
本日は、講演会、会員交流フォーラムなどのほか、経営者・管理職セミナーをご利用いただいております
サンネット株式会社 取締役 企画総務部長 片岡 秀文様にお話を伺いました。(以下敬称略)
(聞き手 法人会員事務局 藤谷修)
人脈作り活動に力を入れていた理由とは?
サンネット株式会社
取締役 企画総務部長 片岡 秀文様
藤谷
まず、片岡さんの社内での立場や役割についてお聞かせください。
片岡
今は企画総務部の責任者をしています。
弊社は大きく分けて3つの部署で組織されています。
企画総務部と営業部、システム開発本部です。
事業の中心はシステム開発本部であり、そこで情報システム開発の要求分析から開発、保守・運用までお客さまの支援をしています。
営業部はもちろん営業を中心とした部門です。
それ以外の総務、人事、給与、経理、広報などが企画総務部の役割になります。
私は企画総務部の責任者として社員全員がいきいきと働けるように環境や制度を整えていく立場になります。
藤谷
続きまして法人会員への入会動機についてお聞かせください。
片岡
恐らく2002年ごろの話だったと思います。
当時、サンネットは人脈を非常に大切にし、人脈作り活動に力を入れていました。
今後、事業を大きくし、会社を発展させていくうえで、お客さまとのやり取りを考えたとき、人脈が非常に大切だと考えたわけです。
システム開発中心に仕事をしていると、どうしても自分の周囲の人間としか話さない、コミュニケーションしないようになってしまいがちです。
それがずっと続いてしまうと、お客さまと話ができなくなり、商談へとつなげることができなくなります。
そこで、人脈を広げる活動の1つとして、会員交流フォーラムに参加し、他社との人脈を築いていこうと考えたのがきっかけです。
藤谷
最初のころに派遣していただいた方は、企画部門や営業部門の方でしたか。
片岡
最初はおそらく、そのような部署の社員が参加いていたと思います。
営業、企画、システム開発でも、立場が上の人間ですね。
管理職以上の人間が参加していたと思います。
そういう立場の社員が人脈を作っていかないと、その先も単なる情報交換レベルで終わってしまいます。
それでは会社のためになりません。
本当の意味で良い関係を築き、取引ができるところまで進めていこうと考えていました。
実践している人材育成方法とは?
藤谷
これまで一隅会やマネジメント講演会、会員交流フォーラムなどの会員サービスのほか、経営幹部・管理職セミナーなどの研修も利用していただいています。
こちらはどのようなきっかけでご利用するようになったのでしょうか。
片岡
サンネットは昔から研修を自前でやる方針を貫いてきました。
システムエンジニアにしても、営業部員にしてもそうです。
それこそ経営に関わるような研修も、自社内で企画し、運営していました。
しかし、やがて社内の人間が教えられることの限界を感じるようになりました。
そのような中で、世の中で基本と考えられていることを効果的に学ぶとしたら、外部の機関を使い、教えてもらう方が良いとも考えるようになりました。
基本的なところは外部を使い、サンネット独自の考え方ややり方は社内の研修で進めようということになり、すみ分けもできてきました。
それで外部の研修に参加するようになったのです。
藤谷
御社はSI企業ですから、専門知識や技術が大変重要だと思います。
組織のパフォーマンスを高めるために、実践している人材育成方針や育成方法について、差し支えのない範囲で教えてください。
片岡
まず、人材育成方針です。
SI企業は技術力ばかりが注目されがちなのですが、今はもう技術力だけで生き残っていけない時代になってきています。
いわれたものをいわれたように作るだけでは、どこの企業でもできます。
それこそ海外の安い人材を使ってもいいわけです。
そういう中で、サンネットとしてどういった価値を生み出していけるのかを考えたとき、システムエンジニア1人ひとりがお客さまの立場に立ち、何を必要とし、システムを作る目的が何なのかを理解したうえで開発する必要があります。
その中で必要があれば、お客さまに積極的に提案していきます。
こちらの提案を受け入れてもらい、それを開発できるようなシステムエンジニア像を目指しているのです。
そのためには、評価方法や研修の内容がとても重要になってきます。
技術的なところや業務知識、お客さまの業務をしっかりと理解し、業界のトレンドについても知っておく必要があります。
今、どんなことが流行し、世の中にどういう動きがあるのか、分かっていなければいけませんからね。
評価はそういうところを含めて全体的に見る必要があります。
だから、社員はその評価の仕組みに従って自分が今どういうレベルにあるのかを見て、どこを伸ばしていけばいいのか分かるようにしています。
会社の研修はそれに沿う形で実施しています。
ただ、会社でできる研修はきっかけの場というか、気づきの場を与えるだけになります。
実際にそれを力として身につけていくのは本人です。
本人が仕事をしながら勉強して身につけていかないといけません。
会員フォーラムで気づいたこととは?
藤谷
片岡さんは前回のJMA会員交流フォーラムに参加いただきました。
参加のきっかけについて教えてください。
片岡
参加のきっかけは社長の市川から「参加してみれば」という話があったからです。
会員交流フォーラムのパンフレットを見させていただきました。
人脈だけでなく、他社の経営者がどんな考えを持っているのか、興味がありましたので、「ぜひ参加させてください」といいました。
これがきっかけです。
藤谷
実際に参加してみて、参加する前と後でこのフォーラムに対する見方は変わりましたでしょうか。
感想や意見も併せてお聞かせいただけますか。
片岡
もともと偏見を持っていたわけではありませんから、見方が変わることはなかったです。
実際に参加してみると、他社からは管理職や経営者の方が参加していました。
そういう方と同じテーマについて意見交換し、考えることができたことは非常に得るものが大きいと感じました。
その中で自分の思いを伝え、それに対する意見をいただけたのも良かったです。
藤谷
いろいろな気づきみたいなことを得ることができたのでしょうか。
片岡
はい、そうですね。
藤谷
会員交流フォーラムで印象に残っていることがありましたら、教えてください。
片岡
グループディスカッションで他社の経営者がどんなことを考えているのか、意見を聞けたことが結構、印象に残っています。
藤谷
他社の方の考え方は自社と違うとか、なぜ違うのかというところに感じるところはありましたか。
片岡
世の中の経営者の本を読んでいると、いろいろな話が出てきますが、基本的な考え方は同じように感じています。
自分と違うというよりは、参加者の方もそういうふうに経営者的な考え方をしているのだと感じたことが大きかったです。
藤谷
なるほど、そうすると考え方が近いとか、いっしょのことを悩んでいると感じたということでしょうか。
片岡
全く違うということはありませんでしたね。
藤谷
経営や管理に対する悩みは、業界や会社が違っていても随分共通しているわけですね。
そこからいろんな具体的対策などヒントを得られたのでしょうか。
片岡
そうでしょうね。
私が参加したときは、人事の方が結構、いらっしゃいました。
人事の悩みというのは、業界、会社関係なく共通です。
人材育成にどう取り組んでいけばいいのか、社員の特性を考慮してやるべきことを探していく作業についても、だいたい同じだと感じました。
ゲスト講師の3つの魅力とは?
藤谷
会員フォーラムでは、ゲスト講師をお招きし、各界で活躍している方の話を聞く機会があります。
ゲスト講師の話はいかがでしたか。
片岡
具体的に誰の話かというのは印象に残っていませんが、ゲスト講師に来るような方はみんなすごいパワーを持っていると感じました。
今、勢いのある企業を選んでいることもあるのでしょうが、自分がやりたいことに向かっていく力というのは本当にすごいです。
そういう部分は話を聞いていて励みになります。
自分たちも頑張ろうという気にさせてくれます。
やはり業界や業務が違うと、具体的な話を聞いても、それをそのまま会社に持ち帰るのは難しいかもしれません。
それでも、日々努力していることはとても感じることができます。
藤谷
そういう話を聞いていて、仕事との向き合い方や周囲との関係の築き方で参考になる部分はありますか。
片岡
自分も頑張ろうという気持ちになります(笑)。
藤谷
そう思えることは大事ですね。
ほかに会員交流フォーラムに参加して良かったと思えることはありましたか。
片岡
先ほどと同じですが、他社の方と話ができ、自分の考えを聞いてもらえたとか、日々の仕事に頑張ろうと思わせてくれることなどです。
藤谷
合宿も行かれたのでしょうか。
片岡
合宿は行きました。
合宿は普段のフォーラムの延長のような感じでした。
テーマと場所が変わっただけで、得られたものや期待していることは大きく変わらず、良かったと思っています。
その場所へ行ったからこそ聞けた話もありました。
それはそれで良かったです。
藤谷
どちらへ行かれましたか。
片岡
立命館アジア太平洋大学です。
あのときも学生と話をさせてもらい、生き生きとしている姿からパワーをもらいました。
会員交流フォーラムへの今後の期待とは?
藤谷
会員交流フォーラムには、今回も御社から派遣いただきましたが、期待することがありましたら教えてください。
片岡
会社としては人脈を作っていくことが目的です。
人脈を作る中で世の経営者の考え方を参考にするとともに、自分たちが考えていることに対する意見を聞かせてもらっています。
さらに、自分たちが進んでいく方向を見つける場所にもなっていますから、そのままそういったことを続けていける場所にしていただきたいと思います。
今まで話が出ていなかったことで後から気づいたのは、参加者が同じような目的意識で来ているので、互いにすぐなじめることです。
そこはやりやすくて非常に良かったです。
藤谷
そう感じられたわけですか。
片岡
非常に受け入れてもらいやすかったですね。
藤谷
今年フォーラムに参加している方もかなり活発に他のメンバーと交流しておられるようです。人脈は着々と築いているのではないでしょうか。
本日はどうもありがとうございました。