木繊維断熱材シュタイコ

木繊維断熱材シュタイコ

イケダコーポレーション

従来の発泡スチロール系断熱材は、冬の寒さを防ぐために熱伝導率の低さが重要視され、熱容量までは考えられておらず、夏は室内まで熱が到達してしまっていた。「シュタイコ」は発泡スチロール系断熱材と同等の熱伝導率の低さでありながら、熱容量は大きいので、夏も約20℃の過ごしやすい室温に保つことができる。木繊維断で環境にも優しく、水蒸気を吸放透湿性能も高いので、蒸し暑い夏や梅雨の時期も快適である。日本の住宅もかつては茅葺きや土蔵など熱容量の大きい素材を使っていることからも、「シュタイコ」は理にかなった素材であり、現代の日本の木造住宅にあった断熱材であると言える。(小堀哲夫)

改質水と抗火石の木材乾燥技術 woodbe

改質水と抗火石の木材乾燥技術 woodbe

フルタニランバー(石川県木材産業振興協会ブース内)

本製品は天然乾燥不要の高速木材乾燥技術である。改質水と抗火石の併用によって従来の木材乾燥の乾燥期間をほぼ半減することを可能にした画期的なシステムである。通常の水を改質水製造装置により微細な水分子に変化させ100℃以上の水蒸気を発生させ抗火石に覆われた乾燥炉内に高圧で噴射することにより木材乾燥のプロセスが従来の50%以上に高速化する。特に大量の木材を同時に乾燥させるためには画期的な技術であり、その開発に敬意を表して本賞を授与するものである。(松永安光)

サニスピードプラス

サニスピードプラス

SFA Japan

さまざまな改修工事において水回り設備の配置変更をしようとすると、だいたい床上での横引き排水の問題がおこる。限られた床下スペース内に径の大きな排水管を、勾配を確保しつつ納めることは容易ではない。これは改修に限らず新築の設計でもおこりうる問題なのだが、いずれの場合にも活躍するのが排水圧送ポンプである。世界的に知られるフランス発祥の排水圧送ポンプ・メーカーであるSFAによるこの製品は、雑排水専用の大容量ポンプの定番であり、キッチン、浴室などの大きな配置変更にはかかせない。同社のその他の排水ポンプ製品群とともに、水回り設備の配置の自由度を広げることで、建築プランニングに大きく貢献してきた実績を高く評価したい。(山本想太郎)

「エフユニックス」浴室改修FRP防水・リニューアル工法

「エフユニックス」
浴室改修FRP防水・リニューアル工法

エフワンエヌ

本製品は浴室改修FRP防水の工法であり、同種の工法が各種ある中で、既に防水メーカーとして実績30年以上を得ておりUR都市機構「保全工事共通仕様書」に採用されている。特に特筆されるのは最短1日施工可能を標榜している一方、シックハウス原因物質の不使用、ノンスチレン、粉塵回収、火災予防に留意した安全性を担保できる工法を採用していることである。施工にあたっては在来工法、化粧フィルム工法、防水パン工法、リニューアル工法など多彩な工法が提供されている。このような地道な工夫を凝らしてきた実績に敬意を表して本賞を授与するものである。(松永安光)

「火バリ」<木造準耐火構造(45分)―外壁用木板―>

「火バリ」
<木造準耐火構造(45分)―外壁用木板―>

岐阜県JAS製材品等供給・利用推進組合

私たちが都市の建築空間で目にする木材の大半は、化学的に加工された、自然木とはまったく異なった性能をもつ建材である。そのようなものを見るたび、それが木であることは本当に求められているのか、木というものの価値は一体何であるのか、と考えさせられる。ところがこの「火バリ」は、薬剤処理を施さない木材をそのまま用いて準耐火構造の外壁材と認定されているということにまず驚かされた。いわゆる「燃えしろ設計」(想定される火事で消失する分を予め見込んで木材寸法を大きくすること)の考え方で、厚さ30mmの木板と背後のボード・下地の複合で準耐火性能を確保するというものである。木が本来持っている物性をそのまま使うこのシンプルな発想こそが、人間の感覚と共鳴する建材を生みだすのではないだろうか。木と人の距離を近づける製品である。(山本想太郎)

スパイス・ザ・ラインボーン

東洋テックス

日本における現代住空間において一般的に普及している床仕上げ材料は限られており、そのほとんどが普及品のフローリングと、樹脂系シートである。その上、フローリングの大半が同じような色(茶系中間色)、張り方であることもあって、住宅の床材で個性を発揮するのはなかなかに難しい。海外でよく見かけるヘリンボーンのフローリングは存在感のある大変魅力的な床仕上げだが、真っ当にそれを再現しようとするとかなりの技術とコストを要することになってしまう。そこで本製品のような、合理的なパーツと工法でありながら確実に特徴のあるものをつくろうと考えたセンスをまず評価したい。そしてその結果として、爽やかにデザイン性を主張する、独自の現代的な表現が生み出されたことも素晴らしい。(山本想太郎)

角型超スリムフード付換気口

角型超スリムフード付換気口

バクマ工業

24時間換気システムの換気口は下部に換気口がついたものが一般的だが、それだと下から吹き上げた際に雨風が侵入してくる。「角型超スリムフード付換気口」は左右両サイドに開口があるので、雨や風の侵入が軽減され、排気用は両サイドのルーバーの角度が外向きになっており、排気流が外方向に向かって放出されるため壁面の汚れも少な区なる。23㎜と薄くスクエアなデザインはスマートな印象で、美観を損なわない点も高く評価できる。(小堀哲夫)

Design Wood(デザインウッド)

Design Wood(デザインウッド)

中西木材(ふくい県産材販路拡大協議会ブース内)

杉材には多くの色が存在する。無地の上小材や市場に出る白い材料であり白太などは、全体の材木において3割など貴重価値である。残り7割が赤身か黒い杉に分類され、特に日本海側の福井は土質的に多くの鉄分を含み赤身より黒い杉材が多く出るのが木材の特徴である。これらの様々な多様な色が出る特徴を生かして、コントラストをデザインすることで、あまり市場価値のないと覆われていた材料を再評価して建材として開発した姿勢にとても共感できる。すべての材料を利用した環境にも優しい素材であると言える。(小堀哲夫)

NIGHT BOOK

可動式アメニティブース withCUBE

LIXIL

本製品が主対象として想定している物流センターや工場だけでなく、店舗やイベント空間のように、テナントや使い方の変化が頻繁な空間において、水回り、特にトイレの数や位置をその都度変更することはきわめて当然のニーズといえるが、従来の建築・設備のつくり方ではそれをかなえようとするとそれなりに大ごとであった。本製品は簡易に設置・変更することができ、またレンタル、リースというシステムで供給されることもあって、単に「デザイン性の高いユニット・トイレ」というイメージにとどまらず、建築計画とトイレの関係性の概念をも変えていく可能性をもっている。まさに「みらいのたね」となる製品として評価した。より広いビルディングタイプや活動シーンへの展開にも期待したい。(山本想太郎)

「ゲスト選考委員賞」 受賞作品

エステックウッド

エステックウッド

江間忠木材

木が腐る原因は「栄養素」と「水分」が関係し、薬剤を表面に注入して腐りにくくする方法が一般的である。しかし「エステックウッド」は、薬剤処理をすることなく腐りにくい天然木を実現している。現代のテクノロジーによって埋木を再現し、窒素雰囲気下(窒素ガスが満たされた状態)で木を熱処理することで、木材中の「栄養素」と「水分」を限りなく減少させている。天然木の風合いを活かすことができるうえ、有害物質を揮発する心配がなく、毒性の高い薬品を使用していないので環境負荷も少ない。さまざまな木材に対応でき、屋外でも十分に実力を発揮する。地域材の利用を促進する一助にもなると考えている。(小堀哲夫)

スマートルーバー

スマートルーバー

スマートルーバー社、ニュースト

「スマートルーバー」は、幅約3㎜、厚さ1㎜以下の銅でできた非常に細いルーバーを網戸のように編み上げた製品である。非常に細かいピッチで編み上げており、かつルーバーに角度がついているので、開口の外側に設置することで遮熱・遮光をしながら、室内からはクリアな視界を保ち、通風も可能である。「ROKI Global Innovation Center-ROGIC-」でも採用し、木のアルミの複合断熱カーテンウォールメーカーのニューストに依頼をして、スマートルーバーの標準フレームにニューストの網戸フレームを組み合わせてもらった。従来の網戸にはない上質な雰囲気を演出でき、機能性とデザイン性を兼ね備えた建材であると考えている。(小堀哲夫)